「暖かい恋でも探してっ」


それは会社帰りのことだった。

軽く溜息をひとつついてカードを通し、ドアを開けた僕。

もう12月、冷たい空気が目の前に座っていた。



「帰ろう。」




そう言って車に乗り込んだ僕は、一瞬真っ白になった。

温度計はこう示していた。



『室内 −4.8℃




道理で寒いわけだわ。

思わずりぃち会長へ電話をしこう言った。




「さむいんじゃあああああ!!!」





りぃち会長の返事はこうだった。



「あー、車も寒いんだね」




冷たい一言。

そうか...すべて寒いんだ。




りぃち会長は付け加えた。



「東京は寒くないよ。」





絶句する自分。

悟った僕は最後にこう伝えた。



「じゃあ、暖かい恋でも探してっ。ガチャッ」





目の前に残る白い息。


おわった。





【Back to 99年度/秋・冬】