「現実は厳しいから」



その日、彼は高校の同級会があると言った。

どこかうれしそうな彼。友人は問いかけた。

「何嬉しそうにしてんだよ。」



彼は答えた。

「いやー、昔好きだった人に逢えるんだよ。」



友人は尋ねた。

「なになに、誰だよ。」


彼は答えずに微笑んだ。

きっと大事な思い出なんだろうね。彼には今彼女いないし。



そんな彼に友人は言った。

「おうおう、この出会いで始まるかあ?遠距離恋愛かあ?」



彼は急に寂しい目をしてこう言った。



「現実は厳しいから...」





その夜、彼は同級会で再会した昔の友人(男)と2人で飲み明かしたという。




終わった。





【Back to 97年度/春・夏】