「いつも素通りだから」

 



繁華街といえば飲み屋。温泉街といえば旅館。

ではインターチェンジの周辺といえば何だろう。





ある日のことだった。

助手席に友人を乗せドライブしていると、遠くに明かりが見えた。

地方都市の夜は暗い。ヘッドライトだけが頼りの風景に

その光だけが浮かび上がって見えた。



近づくにつれそれが何であるか分かってきた。

それは施設群だった。

当会会員に縁遠い建物が密集する危険な地域...





そう、ホテル街だった。




有名な地域、だった。

「煩悩エリア」と、呼ばれていた。

どの店も妖しく光っていた。





僕は助手席の友人に聞いた。

「最近、行った?」





友人は毅然として答えた。

「全然。」





「いつも素通りだから」





窓から離れない視線。

終わった。











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