あれは成人式の出来事だった。
成人式も終わったその夜、それぞれの思いを胸にみんなが集まった。
「あいつ、変わっちまってた。」
「女は化粧で変わるね」
みんなそれぞれに語り逢っていた。
その中の一人がこう言った。
「もちろん思わせぶったよね?」
「俺なんて同級生に端から思わせぶったから。」
あはっっ。そりゃあ同級生も綺麗になってるわ。
おや?笑い渦巻く中、何故かひとりだけ沈んでいるやつがいた。
彼は言った。
「俺も思わせぶったんだけどね。」
ほう。昔は絶対そんな事言う奴じゃなかったのに...
彼は続けた。
「いやー、軽ーく思わせぶったらね、こう言われちゃった。」
「ごめんなさい。私遠距離はイヤだから」
はかない夜だった。