「携帯忘れていきませんでしたか」


あれはクリスマス一週間前のことだった。

友人と夕食を食べに外に出た。言うまでもなく外はクリスマス。

席に着き辺りを見渡すとカップルの群れ。ため息をつく我々。



お冷やが運ばれてきた。

ウェイトレスさんをふと見ると、可愛い。

あんな子と恋をしてクリスマスを迎えたいものだと心から思った。

そんなことを友人と話すうち、ふと名案を思いついた!





「そうだ。携帯をここに忘れていこう。」

「すると、ウェイトレスさんが忘れ物に気が付いて

『携帯忘れていきませんでしたか?』

 っていう電話が来るに違いない。それをきっかけに知り合いになるのだ。」

「まずはメールからだね。」




広がる思い。高まる夢。

それを静かに聞いていた友人はこう言った。




「携帯忘れていってどうやって着信するよ」




そこ盲点。終わった。




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