「人生線香花火だよ」




この夏、河畔でみんなと花火をした。

静かな水辺。
穏やかに隣の子は呟いた。



「私、今のままでいいのかな。」




しばらくして、隣のお姉さんも呟いた。



「ねえ、私の話し聞いてくれる?」








どちらも重い内容だった。






花火も終盤に近づき、線香花火の時間になった。
それぞれに手渡された線香花火。
先端を見つめる眼差しに、それぞれの人生が見え隠れする。



ふと横を見ると、
隣の子の花火は激しく燃え上がり、散った。
お姉さんの花火は大きな玉が落ち、小さな玉が残った。


私はこう言った。

「それ人生。」






隣の子は呟いた。


「占いでこう言われた。”25歳までに将来が決まります”って。」
「...人生線香花火だよ。」






お姉さんも呟いた。



「こんな筈じゃなかったのにな。」











また一つ夏が終わりを告げた。











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